株式会社オートケイズ

塗色豆知識


このページでは車の塗装と色に関する豆知識を少しご紹介します。
ちょっとした暇つぶしにどうぞ。

MENU色彩と調色
基本的な塗装









色合わせにおける色の性質



●ここでは色合わせについて、車の調色を念頭において少し考えます。 現在一般的に車の色を合わす場合、各塗料メーカーから出されている配合データをもとにそこからより実車の色に近ずけるため職人の 経験と勘によって調色作業(微調整、あるいは0からの場合もある)が行われています。

色について興味がある人でもそうでない人でも、一度は”色の三原色”と言う言葉を聞いた事はあると思います。 色は一般的に「原色」「一次色」と呼ばれる擬似三原色を基本色とします。それが、赤、黄、青です。 理論的に、この三色の組み合わせですべての有彩色(黒、グレー、白は色を帯びていない色、無彩色)を作り出すことができ、三色を 混色した場合それは、限りなく黒に近づくと言われています。
●少し話はそれますが、”色の三原色”のほかに”光の三原色”があります。
普通それは”光の物理的三原色”とよばれ、橙赤、緑、紫青の三色からなります。
この三色を重ね合わせると透明無色の光が生じ、この光はテレビやスクリーンで見る場合、白として映ります。 そして、橙赤と緑の二色が重なり合うと黄色の色相が、緑と紫青が重なり合うとシアンの色相が、紫青と橙赤が重なり合うとマゼンタ (深紅色)の色相が表現されます。
光の三原色

●さて、話は色の三原色に戻ります。
三原色、赤、黄、青を正三角形の三箇所の角にそれぞれ配置します(上図参照)、赤、黄、青が同じ距離に配置された図の中に辺で結ばれた色同士 を混色し二色の間に書き込んでいきます。そうして出来た円(環)を色相環と呼び、普通10色ないし12色で表します。これにより 類似色、補色、反対色の関係がよく分かります。
それほど経験を積んでいない人でも色相環を見ることによって、その中間色相が視覚的に純色であるか、それともわずかに彩度が落ちているか などが、本来の製作過程の前に確認しておく事ができます。
調色をする時この色相環を参考にする事がよくあります、もちろん青色と黄色の混色で色相環によるその二色の間の色をつくるという のもそうですが、車の調色のように微調整が必要な調色にとってその色の補色を利用する事は大きな力です。


●明度、彩度が分かりやすいトーン分類を表した表もあります。 明るさ(明度)、鮮やかさ(彩度)を合わせた時に出来る色のトーン表です。赤に代表される純色は派手で目立ち、彩度が低くなると 地味で暗く、明度が高くなると明るく、低くなると暗いトーンということになります。


補色 赤と青緑、黄と青紫のように、色相環でちょうど真反対にある色を補色と呼びます。理論的にはこの補色同士を混ぜ合わせると グレーに近い色身が出ます、つまりお互いの色味を消しあうのです。調色時にこれを利用して、補色を使い不必要な色味を 消すことができるのです。もちろんそれにより黒味もでますが、補色を知らずに数種類の色を使い色合わせをするよりは賢明です。
明度変化 純色に黒を混ぜて黒味をだした場合、その結果が色彩的に鈍い色というよりも、汚い色と感じられるようならば避けるべきだとおもいます。 純色を暗色方向に彩度低下させるのに適しているのはむしろその補色であると考えるからです。 (補色関係にある2色の色黄、青紫を注意しながら適度に混色した後、 不透明白色を加えたとします。するとほぼニュートラルな中明度のグレーができあがります。黒を混色して暗く曇らせる方法よりも、むしろ 白を用いて白く曇らせる方法のほうが賢明であるといえます。)
白による変化 橙赤のような暖色に白を混ぜると、暖色という性質を一挙に喪失します。これは白がどんな有彩色をも寒色化させる働きをもっている からで、逆に寒色である青は白色混色されてもその涼感と青自体の表現力を比較的失いにくい性質を持っています。


興味ある人のために
継時対比
●継時対比とは、ひとつの有彩色ないし無彩色を眼に固定した(じっと見つめた)後、それらと異なる色面を眼に移した時に生じる 視覚上の対比(継承対比)のことです。
=ある有色画面を覆って、別の画面を見つめ、しばらくそこから眼を離さず、その後でもとの色面に眼を移すと画面の正しい判断は できない。目を移した色面を判定しようとすると、前に見ていた色の反対色方向に偏向するからである。眼は決して不変不動の 器官ではない。眼は常に小さな色面からそれに隣接する色群へ、画面全体へそしてまた元に「戻る」という具合に運動しているので ある。
継承対比は、眼前にある色の補色、すなわち視覚上の反対色を正しく突き止めることを可能にする。=

仕事で車の色を合わす場合、特に白い色の場合、初心者の頃は実車と塗り板をじっと見つめる事で、その2色の違いを見つけ出そうと しがちで、おそらくそこに、継時対比を含む混乱が生じてしまっていたのかもしれません。

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新車塗装の塗膜の状態はとても複雑で何通りもありますが、ここでは代表的な6種類をご紹介します。

あなたの車のボディーカラーについて
ご説明いたします。
▲ソリッドカラー
▲メタリックカラー
▲シルバーメタリックカラー
▲パールカラー
▲スリーコートパールカラー
▲その他


エアブラシによるペイントです。



ソリッドカラー :塗料のなかにメタリックなどが一切入っていない色です。この塗料は一部を除いて一般的に クリヤーコートはされていません。普通車、大衆車に多くみられます。
隠ぺい力の低いソリッドカラー 色には隠ぺい力、つまり下にある色を隠してしまう力が高いものと低いものがあります。 ふつう彩度、明度が高い鮮やかな色(きいろ、あか、など)ほど隠ぺい力は低くなります。 そのため上塗り塗装をする前に隠ぺい力の高い色で下塗りをします。
ツーコートのメタリック、パールカラー :この種類にはシルバーメタリック、ソリッドカラーにメタリックあるいはパールが含まれるもの(どちらとも含まれているものもあります) などがあります。この塗料にはクリヤーコートが必要となります。
隠ぺい力の低いメタリック、パールカラー :特にレッドパールは隠ぺい力が低いことで知られています。
ツーコートと表示されますが塗装料金は少し高くなります。
スリーコートパール :いわゆる高級車向けの色でクラウンやクレスタなどでよく見かけます。最近では、軽四、大衆車など幅広い範囲で使われるように なってきました。
ハーレイクイーン、マジョーラ :メーカーから発売されている車で、この色が使われているのは限定車などの特別な車だけで主にカスタムペイントとして使用されます。
見る角度、光の入る角度によって見える色が変化するのが特徴です。


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